☆第5回 いのちかがやく子ども美術展 in Tokyo 2017☆

 私たちひまわり保育園は、子どもたちの自由な創造活動を重視した保育をしています。全国で同じような保育をしている『NPO法人 子ども美術文化研究会』の仲間とともに、子どもの遊びや絵についての研究・発表をするなどの活動を行っています。
 平成29年11月18日~26日に『NPO法人 子ども美術文化研究会』主催の『第5回 いのちかがやく子ども美術展 in Tokyo』が東京都新宿区四谷のランプ坂ギャラリーで行われました。ひまわり保育園の他に藍住ひまわり保育園、愛媛、熊本、鹿児島、岐阜、福井の各県の子どもたちの自由画や、遊びの写真が展示されました。
 また、関連イベントとして、子どもの絵を見る会、写真を見る会、特別講演などの研修にも参加させて頂きました。

写実主義・超現実主義・表現主義・構成主義 (子どもの絵4つの型)

 

1・2歳の子どもの絵

 

3歳の子どもの絵

 

4歳の子どもの絵

 

5歳の子どもの絵

 

6歳の子どもの絵

 

素材別・深度別・形態別 子どもの遊びの分類

 

<絵を見る会>

 初日に開催された〈絵を見る会〉には講師(パネラー)として

河口龍夫氏 (美術家 金沢美工大教授)

鈴石弘之氏 (児童美術研究家 NPO法人CCAA理事長)

穴澤秀隆氏 (元「美育文化」編集長、CCAA理事)

辻政 博氏 (帝京大学教育学部准教授、CCAA理事)

長谷光城氏 (現代美術作家)

が参加されました。

 会ではそれぞれの方が話題にしたい絵を選択し、絵について語られました。その絵の良さや特徴について丁寧に説明があり、絵の見方が変わり、絵を見る幅が広がりました。

 

<絵を見る会>の様子

 

<子どもの写真を見る会>

   初日の午後には<子どもの写真を見る会>が行われました。

   講師は、土門拳賞等を受賞している土田ヒロミ氏(社会派フォトグラファー、金津創作の森館長)でした。

   保育士が日々撮影している子どもの活動の連続した写真を見るだけで、保育士の保育観や子どもに対する姿勢を的確に指摘されていました。写真には自然にそういったものが表出されることがわかり、たかが写真ではないことが改めてわかりました。

<子どもの写真を見る会>の様子

 

<ギャラリートーク>

 最終日前日には、初日の<絵を見る会>の延長として<ギャラリートーク>が開催されました。講師は、

富田喜代子氏(四国大学児童学科准教授、元徳島市立保育園所長)

長谷圭城氏 (奈良女子大学付属中等学校主幹教諭、大阪教育大学非常勤講師)

守屋行彬氏 (美術家、元東京芸術専門学校専任講師)

長谷光城氏 (現代美術家)

でした。

 初日の講師の方とは異なった視点で、話題提供され、より多面的に具体的に絵の理解が深まりました。違った視点で絵を見ると、全く違う作品に見えてくるのが不思議でした。

<ギャラリートーク>の様子

 

<特別講演会>

 最終日には特別講演会が開催されました。『先人宮武辰夫の実践事例をめぐるワークショップ:子どもが「生きもの」となって表現するための「全身スクリブル」』という演題で、大須賀隆子氏(帝京科学大学子ども学科准教授、臨床心理士)がご講演されました。

 私は宮武辰夫氏の名は知っていまいたが、具体的な活動については知りませんでした。氏が幼児の美術に執念といえるほどの情熱を傾けたことに感動するともに、私達の活動が励まされているように感じました。

<特別講演会>の様子

 

<ひまわり保育園の子どもの絵>

 子どもたちの自由画には、線の太さや細さ、筆のストローク、色の使い方や配置など思い思いの表現がありました。中には、講師の先生方が「画家のような絵だ!」とうなる程の絵もあり、驚きました。私はこれまでこれだけたくさんの絵を見る機会はなかったので、とても良い刺激になりました。
 そんな中で「ひまわり保育園の絵はどれもエネルギーがありパワーを感じる。」と言って頂いたのが嬉しく印象に残りました。

ひまわり保育園 5歳の子どもの絵

 

ひまわり保育園 5歳の子どもの絵

 

 自然の中で自由に遊び、造形活動をしてきた子どもたちの絵や写真からは今を生きているという力強さが感じられました。これから私自身も感性を磨き、保育をより楽しもうと思いました。

 1月13、14日には文化の森近代美術館で幼児画展が開催されます。元気いっぱいのひまわりっこたちの絵も展示されますので、ぜひ足をお運びください。
(上田)