☆卒園を祝う会を終えて・・・☆H28年度 大はと組(5歳児)

3月の事になりますが、年長児の卒園を祝う会が行われ、この春21名の子どもたちが小学校へと巣立って行きました。
改めて担任としての思いを、ここに少し書かせて下さい。

保育士をして、10年以上経つ私ですが、今年度、初めての年長児クラスの担任をすることに、ワクワクした気持ちと、私で務まるか不安な気持ちとがありました。“担任になったからには精一杯頑張ろう!”と思いました。上手くいかないことの連続に、悩み、不甲斐ない自分が嫌になることも沢山ありました。でも、どんな時も私を支えてくれたのは、21名の子どもたちの存在でした。

そんな年長児の最後の大きな行事が『卒園を祝う会』で、この子たちの集大成?を見せなくてはと、勝手に気負っている担任でしたが、誰の為の会かと考えた時、私ではなく子どもたちの為の会である事に気がつきました。子どもたちにどんなことがしたいのかを聞くと、色々な意見が出てきました。それぞれのしたいこと、特技を披露しようと決めてからも、日々悩みました。(ひまわり保育園の卒園を祝う会は、二部構成になっていて、第二部では表現活動を披露しています。)
中でも大きな悩みは、跳び箱のことでした。4段を跳んでいた子が、「卒園を祝う会では5段をしたい!」と言い、5段に挑戦していた時、1段増えたことで恐怖心が芽生え、跳べなくなった子がいました。5段を一旦やめて、4段でするものの、上手く行かず、その内「したい!」と思っていた気持ちまでが萎えてしまいました。私は、子どもたちと話し、跳び箱を披露する項目から外しました。これで良かったのか、その事がずっと私の頭から離れず、引っかかっていました。先輩保育士に相談した所・・・「跳び箱にこだわる必要は無いが、『出来ないからやめる』という短絡的な考えではなく、年長児の発達として、”自分が今出来ることより少し難しいことに挑戦してみたい”という気持ち(意欲)が育っているかどうかが問題。今出来ないからと言ってすぐにやめてしまうのではなく、遊びの一環として続けてみたらどう?」「子どもたちが普段から、もっと遊びの中で”挑戦したい”と思える環境を作っておけば、また違った姿が見られたかもしれないね。」と、教えてもらいました。

それから何日か経ったある日、久しぶりに跳び箱を出して遊んでいると、4段を再び跳べるようになりました。その姿を見た時に、動くなら“今しかない”と思い、5段をさりげなく出してみました。もちろん、最初は跳べませんでしが、励ましの言葉を掛け、様子を見守っていると・・・ついに、跳ぶことが出来ました。1度、跳べるとコツが掴め、そこからはピョンピョンと、跳べなかった姿が嘘のように跳べ始めました。
そして、その勢いが周りにも伝わり、他の子も跳び箱に挑戦してみようとする姿や、子どもたちの方から「やっぱり跳び箱を、卒園を祝う会でしたい!!」と言ってくれました。なかなか越せなかった壁を越えられたことや、仲間が跳べたことを自分のことのように喜ぶ姿に嬉しくなり、私は思わず涙が流れました。
そこに至るまでには、自分1人ではなく、上司に相談し、助言をして頂いたことも、沢山ありました。みんなの力を得て、この会を開くことが出来ました。

子どもたちが楽しみにしていた当日の様子を少しですが、ご覧下さい。

第一部では〈お母さん・お父さんと手をつないで花道を歩き・・・〉
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〈園長先生から卒園証書を貰いました。〉
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第二部では〈表現活動の中に、親子ふれあいあそびをしました。それは、大きくなるに連れて、抱っこやおんぶ等をしてもらう機会も減ってくると思い、保育園時代最後に、お父さん・お母さんと、たっぷりと触れ合える時間を作ろうと会の中に盛り込みました。〉
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〈少し照れながらも、すごく嬉しそうな子どもたちでした。お父さん・お母さんは「重い~!その分、大きくなったな~」と、改めて成長を感じていました。〉
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今まで沢山のことを生活や遊びの中で経験してきた21名のひまわりっこたち!
経験してきた全てが、これからの生きる力につながっていくと信じて・・・
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最後になりましたが、21名の子どもたちに出会えて、担任になれたこと、この1年、子どもたちの成長と共に、担任である私のことを見守って下さった保護者の方に、感謝の気持ちを伝えたいと思います。笑顔あり涙あり、楽しく充実した日々でした。
本当に、ありがとうございました。(湯浅)